コラム
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娘の励ましで見えた、忙しさの中にある幸せ

大部真美 のコラム
2024.11.8
先日の日曜日、久しぶりに仕事が休みでした。でも気がつけば、パソコンに向かって一日中作業してしまい、あっという間に夕方に…。小学校3年生の娘がそばにいたのに、ほとんど一緒に過ごすことができませんでした。ふと申し訳なくなり、私は娘に言いました。
「せっかくの日曜日なのにごめんね。お仕事が上手な人は、休みの日に仕事なんてしないんだけど、ママは仕事がへたっぴだから終わらなかったんだよ…」
すると、娘は何も言わずに、さっと私の後ろにまわり、優しく肩を揉み始めました。そして、驚くような言葉を口にしたのです。
「ママ、違うよ。ママは人気者だからお仕事いっぱい来るんでしょ?アイドルだってそうじゃん!人気があって可愛いから、たくさんお仕事が来て忙しいんでしょ!」
その瞬間、私の心に何かがぐっと押し寄せ、思わずTVを見るふりをして、涙がボロボロとこぼれ落ちました。
仕事に追われる自分を責めていた私を、娘は何の躊躇もなく、優しく励ましてくれたのです。大人顔負けのその言葉に、どれだけ救われたことでしょう。
それと同時に、私は大切なことを痛感しました。
仕事に追われるあまり、娘と過ごす時間を十分に取れていないこと。それが当たり前になりつつあった日常で、彼女の成長や繊細な心の動きを見逃してしまっているのではないかという思いです。
子どもは確実に、私が思う以上のスピードで成長しています。
その成長を見守り、共に過ごす時間をもっと大切にしないといけない。
あの日、娘から教えられたのは、そんな大事な気づきでした。
