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頭子下親 と かたもみけん

川口耕太

川口耕太 のコラム
2025.3.7

毎朝、新聞を取りに行ったらお小遣い。
洗面台や玄関などの家族の共用部を整頓したらお小遣い。
お風呂掃除したらお小遣い。
私が子どもの頃は、何か家の手伝いをする事でお小遣いをもらっていました。

しかし昨今、”報酬制のお小遣いは良くない”という育児情報があります。
理由としては、お小遣いがもらえないと、家事の手伝いや勉強をしなくなる。
手伝いは生活するうえで当たり前だという事が覚えられない。
見返りが無い事はしなくなる。奉仕の気持ちや困った人を助けるという気持ちが育たない。
などなど、様々なデメリットがあるようです。

確かに、その通りだなと納得した私は、

”家事はみんなでやる事だ。”
”宿題や勉強も毎日一定時間やるのが普通なんだよ。”

という方針で、

「これ手伝ったら○○してあげる。」

とか、

「このドリル終わったら、○○あげる。」

などの言い方をしたことは、一切ありませんでした。

ある日、長男が私にプレゼントがあるという事で、小さな段ボール箱をくれました。
中を開けると、謎の化け物とその戦闘力が詳細に書かれた大量の紙と

”かたもみけん と せなかかきけん”

が入っていたのです。

そこまで肩こりに悩んでいませんでしたが、せっかくなので券を1枚使いました。

長男「1枚で100数えるまでやるからね。」
長男「1日1枚までね。」

と言われたので、「ハイハイ」と答えて長男の肩もみをうけました。

長男は真剣な眼差しで私の首と肩に手置き、親指で後頭部と首の付け根のツボをゴリゴリッ! 
子どもの細い指と絶妙な強さの指圧。。。

あまりの気持ちよさに、100数えるのがあっという間に過ぎてしまい。

私「待った!もうちょっとやってくれ!」

と必死頼んだのですが、1日1枚までとのこと。

私「…。」

 「100円あげるからやってくんない?」

昨今”報酬制のお小遣いは良い”という育児情報が多くあります。
理由としては、働くとお金がもらえる、そのお金を使って生活する。という社会におけるお金の流れがわかる。
など様々なメリットがあるそうです。

肩もみ延長という、報酬制のお小遣いは本人の実力で成立したのでした。

皆様はどのようにお小遣いをあげていますか?
子どもの性格や好きなモノ、欲しがるモノの傾向によって、
その子に合ったお小遣い制を子どもと一緒に考える事が大切なのかもしれません。

 

 

 

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