JWOOD工法

構造用LVL「JWOOD」と接合金物を組み合わせた
強固な構造体

長期にわたる安心安全を支えるために

90年長持ちする家へ。
ずっと永く、安心を支える構造体。
長寿命、そして強靭な、家族を守る地震に強い家をつくる。JWOOD工法。

強さ・強靭さ

在来軸組工法の弱点を克服した、新しい軸組工法「JWOOD工法」

かつての日本の住宅は大黒柱や丸太など、比較的大きな断面の材料を多用したダイナミックな構造でした。そのため、木材同士の接合のために材を欠き込んでも十分安全性が確保できていました。しかし、大径木の確保や経済性の問題やプレカットの普及により、現在では必要最低寸法の材料を用いて建築することが多くなっています。そこで、私たちは材料への欠き込みを最小限に抑え、JWOOD LVLの特性を最大限に活かすことのできる金物接合を採用し、材料と接合部の両方の特徴を活かし、長い間安定した耐震性を維持できる住宅づくりを実現しています。

JWOOD工法の接合部

専用金物による接合部は木材への欠き込みが最小限に抑えられるため、欠損によ耐力低下の心配がありません。また、鋼製のピンを打ち込んで金物と木材をグッと引きつけるため、接合部の緩みもありません。

在来軸組工法の接合部

通し柱に対して2方向や3方向から梁が接合するため欠損が大きく、大地震の際に弱点となって柱が折損する可能性が指摘されています。

■基礎と柱を直結する金物

在来軸組工法で広く使われているホールダウン金物は、地震や台風の方向によっては柱が浮き上がったりボルトが曲げられてしまうことが指摘されています。JWOOD工法では大きな力がかかる1階柱の柱脚に、鉄筋コンクリートの基礎と直結される基礎引きの金物を配置します。金物は柱の中心に設置されるので、地震や台風がどの方向から襲ってきても確実に性能を発揮します。

JAS認定に裏付けされた安心の素材の強さ「LVL材」

JWOOD LVLとは?

所定の強さを確保できるものだけが選ばれ作られたJWOOD LVLは、内部までしっかりと乾燥し、積層接着することで個々の単板の性能が平均化され、バラツキの少ない安定した品質の構造材を作ることが可能となります。
構造用LVL JWOODは、木材固有の弱点を克服した、理想的な木質材料と言えます。

JWOOD LVLの製造工程

木材は建築基準法とJAS(日本農林規格)でその性能が定められています。JWOOD LVLはトータルで高い強度が与えられていますが、特に梁の折れにくさを表す曲げ強度やせん断強度で他の材料の10~20%ほど高い数値が与えられています。JWOOD LVLの特徴である安定した性能が高い材料強度を実現し、エンジニアリングウッド※としてのJAS認定が高強度で信頼性の高い設計を可能にします。

※エンジニアリングウッド:JASの認定材料に代表される工学的に性能が明らかにされた木質材料の総称。

JWOOD LVLと無垢材、集成材との強度比較

含水率10%前後。
長期的な寸法安定を実現

住宅の高気密・高断熱化が求められる現在、寸法変化の少ないLVLを用いることは木材の収縮による隙間を作らず、高性能な住宅を長期的に維持することができます。日本独特な四季という気候や湿度の変化にも左右されず、今後何十年という長い間安定した品質の家を維持するためには、構造材や土台に長期的に寸法が安定した材を使用することがとても重要になります。

「腐らない」「シロアリ」にも負けない 家づくりを実現する高耐久性部材JWOOD EX

日本独特の気候風土に適し、職人の高い技術力と経験から日本人は長く木造住宅に慣れ親しんできました。特に“檜の家”を建てることは日本人にとって一つのステータスにもなっていました。檜は香りが高く、芯に赤みを帯びた部分が害虫を寄せ付けないため、家を長持ちさせる上でも好まれてきた材料といえます。近年では赤みを帯びた良質な檜材の確保が難しいこと、建築基準法で「地面から高さが1m以内にある柱や土台に防腐防蟻措置をしなければいけない」などから、ほとんどのケースは工場や建築現場で薬剤処理をすることで耐久性を確保しています。私たちは工場で薬剤を乾式注入したJWOOD EX材をつくりました。 JWOOD EX仕様の住宅には75〜90年以上の耐久性が認められています。耐震性と耐久性のどちらにも優れたJWOOD工法の家が住宅の長寿命化を実現します。

乾式注入材JWOOD EX

建築基準法では「構造上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じてしろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない(法第49条第2項)」と定められています。この薬剤処理には、高圧で注入する乾式注入、液に漬ける湿式注入そして現場で塗る現場塗布などの方法がありますが、従来の木造住宅では、建築時に薬剤を現場で塗布することで対応してきました。しかし、薬剤の水分が蒸発する際に薬剤の成分も少しづつ失われ、10年程度で効果がなくなってしまいます。JWOODEXは高圧で材の中心部まで注入する乾式注入方式ですから、半永久的に薬剤の効果が持続します。

実物大耐震実験

震度7の揺れに6回連続で耐え抜いたJWOOD工法の家

結果的に6回の震度7の揺れを経ても、吊戸棚の開閉にも問題なく、6階の実験が終わった時点では室内にも外観にも大きな損傷は見当たりませんでした。つまり、熊本地震のように震度7の地震が複数回発生した後でも、必要に応じて補修をすればそのまま自宅に住み続けることができる、生活を守ることのできる木の家だと言えます。

環境にやさしい

「30年周期の輪伐システム」により、豊かな環境を守りながら森を活用

環境保護への意識が高まる中、限りある木材資源を無駄なく有効に使うことは当然のことです。ウッドワンが育てているニュージ−パイン®は、上から幹までそれぞれの部位に応じた用途があります。太い幹の部分は無垢材や集成材として使用。また中間部分は合板やLVLに加工。さらに先端部分は細かく砕いてトライウッド®に加工するなど、木それぞれの特徴を活かしながら性能や品質を高める加工を施すことで、建築用材として有効活用しています。