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健康と快適を守る最新の空調技術 第6弾「ダイキン工業×ノーブルホーム」 後編

「暮らしをひらく」をブランドミッションに掲げるノーブルホームが、住宅性能の開発特化チーム「性能ラボ」による建材紹介連載の第6段をお届けします。前編では、空調技術が住まいの健康価値に果たす重要な役割について学びました。

 

後編では、ダイキン工業のショールーム「fuha:TOKYO」(フーハ東京)を訪問し、前編で語られた理論を具体的に実現する製品技術について、性能ラボのメンバー上野絢子・坂上由衣が体感します。

 

目次

ダイキンのフラッグシップモデル「うるさらX」の革新技術

 

うるさらX_ダイキン

 

上野「ショールームで目を引くのが、ダイキンのフラッグシップモデル 『うるさらX』の展示。空気の4要素(温度・湿度・空気清浄・気流)を総合的にコントロールする、健康志向の住環境づくりに適した先進的なエアコンです」

 

西川さん「高気密高断熱住宅で心地よく過ごすには、湿度コントロールが大きな課題となります。うるさらXは温度だけでなく湿度も適切に管理することで、真の快適性を実現します」

 

省エネの秘密は「スイングコンプレッサー」

 

次に案内されたのは、エアコンの心臓部とも言えるコンプレッサーの解剖展示。従来のロータリー式コンプレッサーと、ダイキン独自のスイングコンプレッサーを比較できます。

 

西川さん「エアコンの電気代を大きく左右するのがこのコンプレッサーです。スイング式は内部のローラーが一体になっているため隙間が少なく、冷媒をより効率よく圧縮できるのが特徴です。摩擦が少ないため軽く回せて、電気代を抑えられます」

 

スイング圧縮機_ロータリー圧縮機

 

実際に手で回してみると、確かにスイング方式の方が軽く回り、効率の良さを体感できました。

 

スイング圧縮機_ロータリー圧縮機をテスト

 

他社にはない独自技術「うるる加湿(無給水加湿)」

 

続いて訪れたコーナーでは、うるさらX最大の特徴である無給水加湿システムのデモンストレーションを見学。

 

うるさらX無給水加湿システム

 

従来の加湿器では定期的な水の補給が必要でしたが、うるさらXは室外機の上部にある加湿ユニットで外気の水分を吸い込み、室内へ送る仕組みになっています。

 

竹田さん「4kWタイプで、1時間あたり630ml程度の加湿が可能です。ただし、外気温度7℃、相対湿度87%の状況下での能力となります。寒冷地など外気の水分量が少ない地域では加湿能力が低下しますが、無給水で加湿できる点は非常に大きなメリットです」

 

高気密高断熱住宅の課題を解決「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」

 

除湿効果を体感できるコーナーには、ベーシックモデルとうるさらXが並んで展示されていました。

 

ベーシックモデルとうるさらX

 

前編で議論した「冷やし過ぎない除湿」を実際に確認できる展示です。除湿モードで、うるさらXの吹き出し温度は22℃、ベーシックモデルは吹き出し温度12℃と10℃もの差があり、うるさらXの方が多くの水分量を取り除いていました。

 

西川さん「ベーシックモデルは温度を下げながらでないと除湿ができません。うるさらXは温度を下げなくても、湿度を取れるよう制御をしています」

 

竹田さん「うるさらXの熱交換器は、冷却部分と加熱部分の面積を無多段階に切り替えることができます。室温を下げながら除湿したり、除湿してから加温したりと、温度や湿度に合わせて制御できるのは、ダイキン独自の技術です」

 

上野「どのエアコンも吹き出し口の温度は同じだと思っていました。除湿モードで、10℃も吹出温度に違いが出ているというのは、知らない方が多いのではないでしょうか」

 

有害物質を不活化して空気清浄する「ストリーマ技術」

 

ストリーマ技術

 

そして、ダイキンの全エアコンシリーズに搭載されているのが「ストリーマ技術」。高速電子を発生させる放電技術で、空気中の有害物質を不活性化する仕組みです。

 

竹田さん「ストリーマ技術は、空気中にOHラジカルや酸素ラジカルを発生させ、ウイルス・カビ・ダニ・花粉・菌などの表面に付着させて不活性化・分解除去します。フィルターで吸い込んだ空気を機器内で徹底的に清浄化するアプローチです」

 

ストリーマ技術

 

住宅会社として正しい知識に基づいた提案を

 

技術の進歩とともに、それを適切に活用するための知識と責任も重要になっています。

 

上野「今回は空調技術をメインに学ぶことができましたが、住宅会社としては優れた技術を理解した上で設置する責任があると感じました。『なんかいいらしいよ』ぐらいの気持ちで商品を勧めるべきじゃない。こちら側がちゃんと知識を持っておくことは、本当に大事ですね」

 

西川さん「当社としても、単に機器を提供するだけでなく、住宅会社様とともにお客様の健康で快適な住環境づくりに貢献していきたいと考えています。技術の進歩とともに、より良い住まいづくりのパートナーシップを深めていければと思います」

 

ショールーム見学を通して、前編で学んだ空調技術の理論が、具体的な製品技術としてどのように実現されているかを体感することができました。温度・湿度・空気清浄・気流という『空気の4要素』を適切にコントロールすることで、住まいが健康ソリューションとなることを実感しています。ノーブルホームでは、これらの先進技術を活用し、お客様一人ひとりの健康的で快適な住空間づくりに今後も取り組んでまいります。