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注文住宅の頭金はいくら?相場と頭金なしで建てる注意点

注文住宅の頭金はいくら?相場と頭金なしで建てる注意点

注文住宅を建てたいけれど、「手元にまとまった頭金がない」「頭金なしでも家を建てられるのか不安」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

 

住宅ローンの借入条件によっては、頭金なしでも注文住宅を建てることは可能です。しかし、借入額が増えることで毎月の返済負担が大きくなるほか、住宅ローンでは賄えない諸費用や、融資実行前に必要となる支払いについても考えておく必要があります。

 

本記事では、注文住宅の頭金の相場や頭金なしで建てる際の注意点、価格別の返済シミュレーションまで詳しく解説します。

目次

注文住宅は頭金なしでも建てられる?

ここでは、注文住宅における頭金の必要性や、頭金なしで建てる際に把握しておきたいポイントについて解説します。

 

頭金なしでも住宅ローンを借りられる

住宅の建築費などを全額借り入れる「フルローン」を利用できれば、頭金を用意せずに注文住宅を建てることも可能です。

 

ただし、希望する金額を必ず借りられるわけではなく、金融機関の審査を受ける必要があります。

 

審査では、年収やほかの借入状況、返済負担率などを踏まえて借入可能額が判断されます。そのため、頭金なしで注文住宅を建てたい場合は、事前に借入可能額や返済額を確認し、無理のない資金計画を立てることが大切です。

 

諸費用は現金が必要

頭金なしで住宅ローンを組めたとしても、住宅の建築費とは別に諸費用がかかります。主な諸費用には、住宅ローンの融資手数料や登記費用、印紙税などがあります。

 

諸費用の一部は住宅ローンの借入額に含めたり、諸費用ローンを利用したりできる場合がありますが、利用できる範囲は金融機関や商品によって異なります。

 

そのため、頭金を用意しない場合でも、ローンで賄えない費用や契約時に必要となる資金を確認し、手元に必要な現金を把握しておくことが大切です。

 

注文住宅の頭金相場

ここでは、注文住宅の頭金相場について解説します。

頭金は1~2割が目安

注文住宅を建てる際の頭金は、従来、建築費用の「1~2割程度」を目安にする考え方があります。
※これは法令上の基準ではなく、現在は住宅ローンの商品や審査条件によって、頭金なしで検討できるケースもあります。

 

例えば、建築費用が4,000万円であれば、1~2割は400万~800万円ほどです。ただし、必要な頭金の割合に一律の基準があるわけではなく、住宅ローンの借入条件や家計の状況によって適切な金額は異なります。

 

頭金を多く用意すると住宅ローンの借入額を減らせるため、毎月の返済額や総返済額を抑えられます。一方、頭金に資金を充てすぎると、急な出費に対応するための手元資金が不足する可能性があります。

 

そのため、頭金の目安だけで金額を決めるのではなく、今後の生活費や予備費を手元に残したうえで、無理のない金額を設定することが大切です。

 

実際の頭金には幅がある

国土交通省より公開されている「住宅市場動向調査」によると、土地を購入して注文住宅を新築した世帯における借入金の中央値は4,490万円、自己資金の中央値は310万円となっています。
参照:国土交通省|令和7年度住宅市場動向調査報告書

 

なお、ここでの自己資金には預貯金のほか、不動産売却代金や贈与、相続などの資金も含まれるため、一般的な頭金の金額と完全に一致するわけではない点に注意が必要です。

 

このように、注文住宅を建てる際に用意する自己資金額は世帯によって異なります。一般的な目安だけにとらわれず、現在の収入や預貯金額に合わせて資金計画を立てることが重要です。

 

【価格別】住宅ローン返済シミュレーション

 

注文住宅の資金計画を立てる際は、頭金の割合によって住宅ローンの返済額がどのように変わるのかを把握しておくことが大切です。

 

ここでは、住宅価格別に頭金を用意した場合の返済シミュレーションを紹介します。

 

なお、返済額は金利や返済期間などの条件によって異なるため、シミュレーション結果はあくまで目安としてご覧ください。

【条件】
頭金:住宅価格の10%・20%
金利:当初3年間0.7%、4年目以降1.5%
返済期間:40年
返済方法:元利均等返済
ボーナス返済:なし
諸費用:含まない

住宅価格3,000万円の場合

以下は、住宅価格3,000万円で頭金を10%・20%用意した場合の返済シミュレーションです。

 

頭金(住宅価格10%)の場合

頭金(住宅価格20%)の場合

住宅ローン借入額

2,700万円

2,400万円

毎月の返済額

当初3年間:64,508

4年目以降:74,069

当初3年間:57,340

4年目以降:65,839

総返済額

3,521万円

3,130万円

住宅価格3,000万円のシミュレーションでは、頭金を10%(300万円)から20%(600万円)に増やすと、住宅ローンの借入額は300万円減少します。その結果、毎月の返済額も抑えられ、4年目以降では月々約8,200円の差が生じます。

 

また、住宅ローンの総返済額は約391万円減少します。ただし、この差には借入元本が300万円減った分も含まれており、利息負担の軽減額は約91万円です。

 

頭金を増やすことで返済負担を抑えられる一方、手元資金も減少するため、生活費や予備費とのバランスを考えて頭金を設定することが大切です

 

住宅価格4,000万円の場合

以下は、住宅価格4,000万円で頭金を10%・20%用意した場合の返済シミュレーションです。

 

 

頭金(住宅価格10%)の場合

頭金(住宅価格20%)の場合

住宅ローン借入額

3,600万円

3,200万円

毎月の返済額

当初3年間:86,011

4年目以降:98,758

当初3年間:76,454

4年目以降:87,785

総返済額

4,695万円

4,173万円

住宅価格4,000万円の場合、頭金を10%(400万円)から20%(800万円)へ増やすと、住宅ローンの借入額は400万円減少します。その結果、毎月の返済額は当初3年間で約9,600円、4年目以降で約11,000円抑えられます。

 

また、総返済額は約4,695万円から約4,173万円となり、約522万円減少します。ただし、この差には借入元本が400万円減った分も含まれており、利息負担の軽減額は約122万円です。

 

頭金を増やすことで返済負担を抑えられる一方、手元資金も減るため、生活費や予備費とのバランスを考えて金額を決めることが大切です。

 

住宅価格5,000万円の場合

以下は、住宅価格5,000万円で頭金を10%・20%用意した場合の返済シミュレーションです。

 

 

頭金(住宅価格10%)の場合

頭金(住宅価格20%)の場合

住宅ローン借入額

4,500万円

4,000万円

毎月の返済額

当初3年間:107,513

4年目以降:123,448

当初3年間:95,567

4年目以降:109,731

総返済額

5,868万円

5,216万円

住宅価格5,000万円の場合、頭金を10%(500万円)から20%(1,000万円)に増やすと、住宅ローンの借入額は500万円減少します。

 

その結果、毎月の返済額は当初3年間で約12,000円、4年目以降で約13,700円抑えられます。また、総返済額は約5,868万円から約5,216万円となり、約652万円減少します。

 

ただし、この差には借入元本が500万円減った分も含まれており、利息負担の軽減額は約152万円です。頭金を増やすほど住宅ローンの返済負担は抑えられますが、その分手元資金も減るため、生活費や予備費を考慮して金額を決めることが大切です。

 

頭金を用意するメリット

頭金を用意すると借入元金を抑えられ、毎月の返済負担や総返済額を軽減できます。さらに融資率を下げることで適用金利が優遇される場合もあります。

 

以下では頭金を用意するメリットについて、詳しく見ていきましょう。

 

毎月の返済を減らせる

頭金を用意すると、その分だけ住宅ローンの借入額を減らせます。例えば、頭金を100万円用意した場合、頭金なしの場合と比べて借入額は100万円少なくなります。

 

借入額が少なくなれば、適用金利や返済期間が同じ条件であれば、毎月の返済額も抑えられます。月々の住宅ローン返済を抑えることで、毎月の家計にかかる負担を軽減できる点は、頭金を用意するメリットの1つです。

 

ただし、頭金を多く用意するほど手元に残る資金は少なくなります。生活費や急な出費に備える資金も考慮しながら、無理のない金額を設定することが大切です。

 

金利を抑えられる場合がある

住宅ローン商品のなかには、住宅の建設費や購入価額に対する借入額の割合である「融資率」によって、適用金利が異なるものがあります。

 

例えば「フラット35」では、融資率が9割以下の場合と9割を超える場合で借入金利が異なります。そのため、頭金を用意して融資率を9割以下にすることで、適用金利を抑えられる場合があります。
参照:フラット35|融資率とは

適用金利が低くなれば、毎月の返済額や返済期間全体の利息負担を抑えることにつながります。

 

このように、住宅ローンによっては、頭金を用意することで借入額だけでなく金利面でもメリットを得られる場合があります。

 

頭金なしで建てる注意点

頭金なしで家を建てる場合、まとまった頭金を用意せずに済む一方、借入額増による返済負担の重さや現金で必要な諸費用、住宅ローン実行前のつなぎ資金など注意すべき点もあります。

 

以下では頭金なしで注文住宅を建てる場合に備えて、事前に知っておきたいリスクと対策について解説します。

 

返済負担が増える

頭金を用意せずに注文住宅を建てる場合、頭金を用意する場合と比べて住宅ローンの借入額が大きくなります。そのため、金利や返済期間などの条件が同じであれば、毎月の返済額だけでなく、返済期間全体で支払う利息も増える点に注意が必要です。

 

また、借入額が大きくなるほど、年収に占める年間返済額の割合を示す「返済負担率(返済比率)」も高くなる傾向があります。返済負担率は住宅ローンの審査で確認される項目の1つであり、年収やほかの借入状況によっては、希望する金額を借りられない可能性もあるでしょう。

 

頭金なしで注文住宅を建てる場合は、毎月の返済額だけで判断せず、今後の生活費や教育費なども踏まえて、無理のない返済計画を立てることが大切です。

 

諸費用を確保する

頭金なしで住宅ローンを組めたとしても、住宅の建築費とは別にさまざまな諸費用が発生します。具体的には、登記費用や印紙税、住宅ローンの事務手数料、火災保険料などが挙げられます。

 

こうした諸費用を住宅ローンの借入額に含めたり、専用の諸費用ローンを利用したりできる場合もあります。ただし、その分だけ借入額が増えるため、毎月の返済額や利息負担が大きくなる点には注意が必要です。

 

また、住宅ローンで賄える諸費用の範囲は、金融機関や商品によって異なります。頭金を用意しない場合でも一定の現金が必要になる可能性があるため、ローンに含められる費用と自己資金で支払う費用をあらかじめ確認しておくことが大切です。

 

つなぎ資金を確認する

注文住宅では、住宅ローンによっては建物が完成したあとに融資が実行されます。一方、建物の完成前にも、土地の購入費用や建築工事の着工金、中間金などの支払いが発生する場合があります。

 

そのため、住宅ローンの融資実行前に必要となる資金をどのように用意するか、あらかじめ確認しておくことが大切です。自己資金で賄えない場合は、つなぎ融資などを利用する方法もあります。

 

工事請負契約を結ぶ前に、土地代や工事代金の支払い時期を確認するとともに、つなぎ融資を利用する場合の利息や手数料も把握しておきましょう。必要な資金と支払い時期を整理しておけば、資金不足を防ぎやすくなります。

 

まとめ

注文住宅の頭金は1~2割が目安とされますが、住宅ローンの借入条件によっては、頭金なしで建てることが可能です。

 

ただし、頭金の有無によって毎月の返済額や総返済額が変わるほか、住宅ローンによっては融資率によって金利条件が異なる場合もあります。また、諸費用や建物完成前の支払いに備えて、別途資金が必要になるケースもあるでしょう。

 

頭金をどのくらい用意すべきかは、収入や預貯金、希望する住宅の価格などによって異なります。

 

ノーブルホームでは、担当スタッフがお客様の状況やご希望を伺いながら、無理のない資金計画や住宅ローンの返済プランをご提案します。頭金が十分に用意できるか不安な方も、まずは以下よりお気軽にご相談ください。

 

総合お問い合わせ窓口

監修者

桜井 鉄郎

宅地建物取引士

東証プライム上場の金融機関に勤務する現役銀行員。住宅ローン業務に関して受付から審査、不動産担保調査、火災保険付保、抵当権設定、ローン実行まで全ての手続きを担当し、ローン相談件数は1,000件を超えている。顧客一人ひとりに合わせた最適な資金計画の提案や、マイホーム購入に関連する法令、税額控除制度についてアドバイス。銀行勤務と並行し、不動産や金融、相続に特化し200本以上の記事を執筆、監修。専門的な内容をかみ砕き分かりやすく伝えることをモットーとしている。