家づくりの話
未来志向の住まいづくりが豊かな暮らしをひらく 第1弾「旭化成建材×ノーブルホーム」
快適・省エネ・健康につながる、高性能な住まいづくりを目指すノーブルホーム。住宅性能に特化したチーム「性能ラボ」を立ち上げ、日々商品の開発に取り組んでいます。 記念すべき第一弾は、旭化成建材株式会社断熱事業部の花田ともみさんをお招きし、性能ラボのメンバー・上野絢子とともに、商品開発の観点から高性能住宅の未来について語っていただきました。
目次
圧倒的な性能で注目を集める断熱材
「ネオマフォーム」の魅力
夏は涼しく、冬は暖かい。快適で健康に暮らせる住まいを建てるうえで、必要不可欠なのが断熱です。昨今は電気代の高騰や環境への配慮などの背景もあり、高い断熱性能を持った家で冷暖房エネルギーを節約しようと考える方も増えてきました。
ノーブルホームでは、こうしたニーズに応えるべく、旭化成建材株式会社と協力して高断熱な住まいづくりに取り組んでいます。その取り組みの一例として挙げられるのが、高性能断熱材「ネオマフォーム」。日本屈指の化学メーカーである旭化成の技術を結集し、優れた断熱性能や耐燃焼性能を実現しています。
トップクラス*の高断熱性能
ネオマフォームの熱伝導率は、業界トップクラス*の「λ=0.020[W/(m・K)]」。樹脂に微細な気泡を閉じ込めた構造で、輻射熱が跳ね返される回数を増やし、熱を伝わりにくくしています。そのため他の断熱材と同じ厚みでも、高い断熱性能を発揮できるのです。
*JIS A 9521 建築用断熱材に定められている断熱材での比較
© 2024 旭化成建材株式会社
家族の命を守る耐燃焼性能
ネオマフォームの主原料「フェノール樹脂」は、人工的に合成されたプラスチックの一種。多くのプラスチックは熱で溶けますが、フェノール樹脂は熱に大変強いためフライパンの取っ手や自動車の部品などにも用いられています。ネオマフォームは炎を当てても急に燃え広がることがなく、表面が炭化して酸素を遮断することで燃焼を抑制します。
軽量で作業効率の向上にも貢献
ネオマフォームは気泡を含む断熱材。高い機能を有したまま、軽量性も実現しています。軽量な断熱材は取り扱いやすく、作業効率の向上にも貢献します。
安心が続く長期断熱性能
何十年と長く暮らしていく住まいでは、長く使っても性能が落ちない断熱材を使用することも大切です。従来のフェノールフォームは急激に硬化させることで気泡が壊れやすくなっていましたが、ネオマフォームは徐々に硬化を進めることで穴や割れが少ない独立気泡を実現しています。長期性能もしっかりと試験されており安心です。
© 2024 旭化成建材株式会社
住宅性能とコストのバランスへの挑戦
数ある断熱材の中でもネオマフォームは断熱性が高く、熱に強く、長持ちもするなど、高性能な断熱材として知られています。一方で、高性能であるからこそ、気になるのはコスト面です。
上野「ネオマフォームは革新的な断熱材ですが、やはり気になるのはコスト面かと思います。住宅は性能を高めるほど値段が上がるので、性能ラボとしても両者のバランスについては最も課題としている所です。この点については、いかがでしょうか?」
花田さん「建材を提供する弊社としては、引き続き技術開発に取り組みつつ、長期性能が資産の安定につながることなど、広く商品について理解していただけるよう努めます。
また、暖かい暮らしを届けるためには、断熱以外にも日射・換気・空調などのトータルバランスが大切です。そのためノーブルホーム様の目指す温熱環境に合わせて、ネオマフォーム以外の断熱材や開口部、設備機器も含めた最適な仕様を検討し、高性能化によるコストアップを最小限に抑えられるご提案を心がけています」
上野「総合的なアプローチが重要ですよね。弊社でも高性能住宅の価値については、初期コストだけでなく、長期的な視点で捉えることが大切だと考えています」
花田さん「弊社では、主にエネルギーのシミュレーションを通じて協力させていただいています。断熱性能が上がることでエネルギー負荷がどのように変わってくるか、具体的なデータを提供することで、より精度の高い住宅開発に貢献できると考えています」
上野「断熱性能向上による光熱費削減はもちろん、暖かい家がもたらす“ノンエナジーベネフィット”についても積極的にお伝えしていきたいですね。例えば、高断熱住宅では室温が安定するため、体調が整いやすくなり医療費の削減につながる可能性があります。また、家全体が均一に暖かくなることで、ストーブなどの補助暖房器具が不要になり、それらを置くためのスペースや収納場所を別の用途に活用できるといったメリットもあります」
2050年を見据えた住宅開発で、生活者の幸福を追求する
住宅は一邸ずつ異なる土地や環境に合わせて計画するもの。お客様によって予算感も異なる上、電気代の変動や温暖化の進行など外部環境も年々変化します。そんな中ですべてのお客様の幸せを実現するには、日々の研究・開発が重要です。
上野「現在、性能ラボでは、2050年を見据えた断熱等級6プラスの新しいモデルハウス開発を進めています。具体的には断熱等級6とHEAT 20 G2の間に位置する、UA値0.39の性能を持った住宅です。これまでの住宅設計では断熱・気密・換気・空調といった各要素を、一部では個別に考えてしまっていましたが、新しいモデルハウスでは総合的なアプローチで快適な住環境を作っています」
高性能住宅がひらく、未来の豊かな暮らし
花田さん「旭化成の中でも断熱材事業は、生活者の暮らしに最も近い事業です。私たちの提供する断熱材が、どのように住みやすい環境を作っているのかがよく見えて、やりがいのある仕事だと感じています。暖かい家に住むことで、ゆとりができて心も温まり、お財布にも温かい。高性能住宅のたくさんの魅力を、これからも生活者のみなさまにお伝えしていきたいです」
上野「自信を持って自社商品をおすすめできることは、とても大切ですよね。ノーブルホームの使命は、10年後、20年後……そして若い世代からシニア世代まで、すべてのお客様に快適で健康な暮らしを長期的に提供すること。そのために、これからも研究・開発に積極的に取り組んでいきたいと思います」
ノーブルホームが目指すのは、単なる住宅提供ではなく、未来の暮らしをより豊かにする住まいづくり。今後も同じ志をもった企業と連携しながら、研究・開発に取り組んで参ります。